ベネズエラへのグレー入国から合法入国までの転換劇

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2015年3月11日から約1年の世界一周の旅へ。
日本→中国→香港→ベトナム→タイ→ラオス→インド→ネパール→インド→UAE→イラン→UAE→タンザニア→ルワンダ→ブルンジ→タンザニア→マラウイ→ザンビア→ジンバブエ→ボツワナ→ナミビア→南アフリカ→レソト→トルコ→ブルガリア→マケドニア→セルビア→コソボ→セルビア→ハンガリー→スロバキア→ポーランド→チェコ→ドイツ→スペイン→イギリス→デンマーク→ドイツ→オランダ→ベルギー→ルクセンブルク→ドイツ→キューバ→メキシコ→ベリーズ→グアテマラ→エルサルバドル→ホンジュラス→ニカラグア→コスタリカ→パナマ→コロンビア→ベネズエラ

どうも、ひでです。

この記事はベネズエラのメリダにて書いています。

正直今回の内容を書くかどうか迷いましたが、

晴れて自由の身になったところで書く決心がつきました。

ベネズエラのどこかで捕まっていたら

間違いなく書くことはなかったと思います。

この記事を読んで不快に思ったり、

批判の気持ちを持つかもしれませんが

それはそれでしょうがないことと思います。

それでは本題に。


話はコロンビアからベネズエラへ入国するときに遡ります。

image

コロンビアとベネズエラの国境は主にマイカオとククタと

2ヶ所あるのですが、

去年国境において麻薬関連の問題でコロンビアとベネズエラ

両国の間において、発砲事件か何かが起こり

それ以来2つの国境を閉鎖したり、開放したりといった状況が

断続的に続いています。

マイカオとククタの国境が近ければ

その都度開いている方へ行けば良いのですが、

それぞれかなり距離が離れているので、

行ってみてどちらかが開いていなかったら

色々と面倒なわけです。

自分がベネズエラへ入国したのは2016年2月頭ですが、

コロンビアのメデジンで出会った旅人の方からはククタの国境は

普通に開いていたという情報は得ていましたが、

マイカオに関しては開いてるのか閉まっているのかは不明なまま。

コロンビアの北部のバランキージャという場所で

カーニバルを見る予定だったので

そこからククタへ戻るのは時間的にも金銭的にも

面倒だなと思ったのと、

マイカオから近くのマラカイボでブラジルビザについての

情報収集をするつもりだったので

マイカオの国境を通ってベネズエラへ入国することに決めました。

バランキージャから途中のサンタマルタで1泊してから

マイカオのバスターミナルへ向かうことに。

移動する際にサンタマルタのバスターミナルで合計10人くらい

警察やバス会社のスタッフに確認して

マイカオの国境が開いているという情報を手にして

いざマイカオのバスターミナルへ着いてみると

恐れていたことに国境行きのバスは

国境封鎖によって出ていないという。

この時に方向転換してククタへバスで移動すれば良かったのですが

バスターミナルにあるトラックみたいな車が

どうやらベネズエラへ向かうという事を

客引きのおっちゃんから聞きます。

この車は正規の国境ルートではなくて非正規のルートを通って

ベネズエラへ入国するための車。

いわばかなりグレーな越境行為。

乗るか乗らないか散々迷った挙句

なぜか乗るという選択をしてしまいました。

どこか楽観視している自分がいたのだと思います。

マラカイボ行きのこの車は料金はコロンビアペソで50000ペソ、

ベネズエラボリバルだと10000ボリバルの値段。

マラカイボまで3時間ほどとそこまでの距離でもないのに

これだけの値段がするのには理由があって、

国境封鎖によってベネズエラへ行くには

その非正規ルートを通るしかないということに目をつけた地元民が

ルート上にロープや大木を置いてお金を払わないと

通さない仕組みにしていて、

その地元民へ支払うお金が上乗せされているのです。

こんな悪知恵が働くくらいなら他のことに

その頭を使えば良いのにと思ったり。

実際そのルートを通った時ドライバーは10回以上通せんぼする

地元民にお金を渡していました。

最初はオフロードばかりだったのですが、

30分ちょっとすると舗装された道に出て、

地図アプリのGPSを確認してみるとそこはすでにベネズエラ。

ああやってしまったという気持ちとそれでもなんとかなるだろうと、

いやなんとかなってほしいという気持ちが混同していました。

舗装された道をしばらく進むと

ベネズエラの国境管理局みたいなところで車が止まり

警察による車内チェックが入る。

ちなみにそこは国境にある入管とは違います。

どきどきしながら何もない事を祈っていると車内に1人しかいない

外国人の自分だけ車外へ出されて尋問を受けることに。

正直この時は気が気ではありませんでした。

自分のパスポートにベネズエラの入国スタンプが

ないことに気づいた警官が何やら問題ありげに色々と聞いてきて、

ここまで乗ってきた車ではマラカイボへは

行かせないみたいな事を言われ、

あまりに尋問が長くなりそうだったので

支払い済みのお金を少し返してもらって

その車は自分を置いて先へ進むことに。

警察も国境閉鎖に伴う闇ルートの存在はもちろん知っているらしく

マイカオから非正規ルートで来たと正直に言っても

そこまでリアクションはない。

ただ自分をどうにかしてやろうといったそんな雰囲気はなくて

全荷物のチェックが終わったあとはなぜか

署内でホットドッグとコーヒーをご馳走になるという

謎のおもてなしを受けてそのあと無事解放。

てっきり入国のスタンプをここで貰えるのかと

思っていたけども貰えず。

ただベネズエラ入国のスタンプがなくても

ベネズエラを旅行出来るのかと何度も確認してみると、

ノープロブレムだとの答えが。

あまり信じられなかったけども、

現に警察にスタンプがないことがばれてもお咎めなしってことは

もはやベネズエラ国内ではこの入国方法は違法ではなくて

グレーゾーン、暗黙の了解となっているのかなと。

違法なのであればそもそもあの非正規ルートすら

存在しえないだろうから。

ベネズエラ人とコロンビア人は両国間の行き来は基本的に自由なので

自分のような外国人みたく入管でスタンプを

押してもらう必要もありません。

なのでベネズエラ人もコロンビア人は

この入国方法でも問題はないのです。

彼らは何の問題もなく非正規ルートで

ベネズエラへ入国出来ているので

ベネズエラ人に適用されていることは

外国人にも適用されるべきなので

外国人もこの非正規ルートで通ること自体問題ないと推定することも

出来なくはないと思ったり。

日本の感覚では不法入国でもベネズエラでは違うようです。

命拾いしたといえばそうなるのでしょうけども。

その日はそこの町のホテルに泊まって、

マラカイボ、そしてメリダへと移動します。


そこから3日間ほど経ったメリダにて、

同じ宿に泊まっていた日本人の方にこの出来事を話してみると

やはりそれはまずいんじゃないかという指摘が。

その指摘はごもっともなこと。

なにより自分はメリダの後に首都カラカスでブラジルビザを取得し

そこからロライマ山を登るので、

そこへ辿り着くまでに飛行機とバスで移動するので

空港かベネズエラの至るところにある検問で

入国スタンプがない事がばれるのは目に見えてると。

なんでそんな事にも気付かずにこんなリスキーな事を

してしまったのかと自分のアホさ加減に嫌気がさしたり

後悔しましたが、過ぎたことはしょうがないわけで。

ただその日本人の方がコロンビアの出国スタンプも

ベネズエラの入国スタンプもないのであれば、

警備のゆるいらしいククタまで戻って

なんとかごまかしながらベネズエラのスタンプを貰わずに

先にコロンビアの入管まで辿りついて

コロンビアの出国スタンプを貰ってその後ベネズエラの入管へ行き

そこで入国スタンプを貰えば

万事解決なんじゃないかというなんとも名案を聞いたので

その気になってすぐにククタへ向かう事に。

メリダからククタまではまずサンクリストバルまで向かって

そこからククタの国境の町までバスで向かうわけだけども

サンクリストバルのバスターミナルでなぜか警戒心が緩んで

近くにいた警官にバスの場所を聞いてしまい

その後警官からパスポートを見せろと言われてしまう始末。

ここで自分のパスポートを見せれば

スタンプがないことがばれてしまい

今回はどうなるか分からなかったので、

カラカスのブラジル大使館にビザ取得の為にパスポートを

預けていると嘘をついてパスポートのコピーだけ見せて

その場を逃れようとする事に。

ただベネズエラではパスポートを所持していないと警察から

賄賂を要求されることがあるらしく、

この時も実際に賄賂を要求されました。

20ドルよこせば解放してあげると。

その警官が賄賂の話をするときになって人気のないとこへ

自分を連れて行き人目を気にしながら要求するのをみて、

向こうも人目の触れるところでの賄賂の要求をすることに少なからず

負い目を感じているということを感じとり

なんか一気に今までへりくだっていた自分がばかばかしくなって

少し強気に出てみることに。

通りすがりの人に賄賂を要求されて困っています的な

アクションを何度か起こしたりして、賄賂を払うのを渋っていると

警察も諦めて30分ぐらいかかってやっと解放してくれました。

最悪賄賂を渡すことも覚悟したけども

なんとか問題なくて良かったけど

さすがにこの時は冷や汗だらだらだった。

そして最後の関門の国境へ。

image

ククタには国境が2つあるみたいだけども、メリダを出てくる前に

どちらの国境の警備がゆるいのか聞いてくるのを忘れてしまい

とりあえずサンクリストバルから近い方のサンアントニオの国境へ

向かうことに。

サンアントニオの国境へ着いてみてすぐ感じたのが

警官の数、関門の数が多すぎるということ。

500メートルほどの距離に何ヶ所もチェックポイントがあって

正直ここを無事通り抜けてコロンビアの出国スタンプをゲットした上で

戻ってこれるとは思えなかった。

明らかにこれは難易度の高い方の国境を選んでしまったみたい。

ただここまできたら行くしかないわけで、意を決して進むことに。

ただパスポートの顔写真だけチェックする関門だけだったり、

荷物をチェックする関門、

そしてパスポートのスタンプを確認する関門と

いろんなパターンの関門がある。

上の2つは特に問題ないけどもさすがにベネズエラ側の

パスポートのスタンプチェックの時にはどうしようもなかったので

マイカオから非正規ルートで入国したこと、

そしてこれからコロンビアの出国スタンプを貰ってから

ベネズエラの入国スタンプを貰うつもりだということを

優しそうな警官に英語と拙いスペイン語で説明してみると

渋々ではあるものの通行を許可してくれた。

あまり褒められた事ではないけども、

人によって嘘と本当を使い分けるべきだなとこの時痛感した。

そこからコロンビアの入管まで行って出国スタンプを貰うのは

あっという間だったけども、

そこからたった5分前に通った同じ道を引き返すのは

もちろん一筋縄には行かないわけで。

自分がさっき通ったのを覚えていたスタッフに呼び止められて

なんでこんな短時間に同じ道を行ったり来たりしてるのと聞かれるも

スペイン語がよく分からないふりをしたり、

下手にでてどうかお願いしますとごにゃごにゃ言い続けると

なんとか通過させてくれた。

このサンアントニオの国境ではなぜかベネズエラ側の入管が国境付近ではなくて

サンアントニオの町中にあるので国境から10分ほど歩く必要が

あるのだけども、逆に入管が町中にあってくれて良かった。

仮にベネズエラ側の入管もコロンビアと同じように

国境付近にあったらもう一つ関門が増えていたことになるのだから。

ということで無事ベネズエラの入管で入国スタンプを貰って

晴れてといっていいのか分からないけども

この時点でパスポート上では適切に入国したことに。

朝の7時過ぎに出発して夜の11時過ぎに戻ってくるという

かなりの長期戦だったけども

なんとか問題なく帰ってこれて本当に良かった。

この日ばかりは自分は運が良かったなと強く思うし、

この日ほどヒヤヒヤした日はこの世界一周ではなかったように思う。


これでブラジルビザの取得もロライマ山へも問題なくいけるはず。

全くもって褒められた行動ではないけども、

とりあえず強制退去とかにならなくて本当に良かった。

ククタの国境でスタンプを取得した行動はともかく

マイカオから非正規ルートでベネズエラへ入国したことは

完全に後悔してます。

高いお金を払ってもククタから入国するべきでした。

批判も覚悟の上ですが、

注意喚起の意味を込めて記事にしてみました。

できるだけ早く全てのベネズエラとコロンビアの国境が

正常に開放されることを祈っています。

では!

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